紀州オルグ

過去からの手紙演出による映像技法「海の熊野古道〜千里の浜」@みなべ町

移住してはじめて暮らし始めたのがみなべ町の山内。
そこには県の朝陽、夕陽100選に選ばれた美しい砂浜があります。
遠い昔、京の都から熊野詣でをするためにたくさんの旅人が通った「海の熊野古道」として残っています。
移住するまで海の海岸線の砂浜に熊野古道があることは全く知りませんでした。
ごく普通の砂浜ですが、想いを馳せると平安の時代から江戸時代へとタイムスリップしてしまいそうな、美しい浜。
今は殆ど人がいない砂浜海岸だからこそ、絶滅危惧種であるアカウミガメの産卵地としても貴重な存在になっています。

 

◎ 短いムービーエッセイの技法

!cid_5FB54A45-EB2D-4CA7-8E03-C3364D710DC5

さて、過去と今を繋ぐ物語のイマジネーションをどう演出するか?
この千里の浜には千里王子の社が今も鎮座されています。
この浜には美しい貝がたくさん見つかり、旅人はそこで貝を拾い、その神様に供え、ご参拝したとか。
枕草子、伊勢物語、新古今和歌集など それぞれの時代にたくさんの詩が生まれ今も残っています。
この映像は、こうした和歌のようにできる限り短い映像エッセイとして表現したかったのです。

今も残る美しい浜を未来まで残していくことを願って「過去の人々が今の人々に送った手紙」という設定で物語を描いてみました。
日本の田舎には遠い昔から伝わる伝説や物語がたくさん残っています。

もしもその時代の人々と会話ができたとしたら、その時代の人々は何を今に伝えたいのか?それを表現する技法として、「過去からの手紙」という技法を企画してみました。
映像は時間と空間を超えるメディアです。時を超えて地域に残る物語を継承する狙いからも新しい価値が創造できる手法です。
是非、皆さんの地域に残る世間遺産から、地域の想いを馳せて創り上げてはいかがでしょうか?

 

◎ ショートエッセイに必要な選曲

!cid_05C786E5-C881-4768-8BB8-B0D829488A87

この映像は移住して間も無い頃にプロデュースしていた あるBS放送番組のコーナー企画として放送したコンテンツです。
過去からの手紙にぴったりなアーティスト、池田綾子さんにご協力頂き音楽とナレーションを担当頂きました。
彼女の優しい語りと音楽、その効果は映像以上に残像として心に響き残ります。
映像記憶効果として、最も印象に残る音の世界。選曲から映像構成を考えてみるのも面白いテクニックです。