紀州オルグ

子どもが親に伝える地域の自然保護 ICTの魅力と活用「日本初のナショナルトラスト運動の意義と価値」

今や教育にもストーリー性を持ってプログラム開発を進めていくことが重要と考えます。
このプロジェクトは私が田辺市に移住して最初にプロデュースしたICTを活用したふるさと教育。(ESD)
東京で仕事をしている時代に日本ナショナルトラスト協会の映像を創らせて頂きましたが、ここ田辺市にある天神崎がナショナルトラスト発祥の地とは知りませんでした。
地元の人に聞いても天神崎は知っていても、何故その磯を守ってきたのか?ナショナルトラストに登録されていることをご存知の方は意外にも少なかったのです。

 

◎ 実現に向けた企業協働型の方法論

01_tenjin

まず、天神崎の近くにある田辺市立第三小学校に授業の意義とプログラム開発の重要性を伝え賛同頂きました。しかし教材開発の資金をどうするか?
そこでGreenTVに以前から大変お世話になっている三井住友信託銀行に相談。
トラストバンクであるこの銀行は、寄付信託事業として金融面から日本のナショナルトラスト地を応援しています。
そこで、この銀行のCSR活動の一環として地域ESD授業の協働型モデルの提案を行ったのです。
“ナショナルトラストの啓蒙と教育こそ、銀行の目指す持続可能な経済と社会に繋がる事業”として、趣旨に賛同頂き無事に天神崎の教材開発及び出前授業を実現できたのです。
その後、三井住友信託銀行はこのナショナルトラスト地域のある学校にてGreenTVと協働しながら展開しています。

 

◎ 子どもたちがふるさとに誇りを!地域学習における映像補助教材の作り方

04_天神崎01

このプログラムは映像補助教材の意味とそれを児童が理解するためのストーリーが成功の鍵を握ります。
“天神崎を大切にする会”の玉井先生に全面的にご支援を頂き、短い短編の映像教材を制作しました。
ますは授業のゴール設定、そしてそれを導くプログラムストーリー。
映像をご覧頂ければ仕掛けを理解頂けますが、全て1分程度の映像が投げかけるファシリテーション型教材です。その仕掛けとは

① 冒頭には児童の関心度の高く、身近な素材から入る (ここでは、みつばちの生物多様性保護の価値と地元みかんや梅に触れる)
② 短くした映像のナレーターから児童に質問し、児童の多様な意見を引き出す技法を組み立てる
③ 起承転を意識し、結論は先生と児童の対話から導きだすストーリーを45分の中で構成できるプログラムを設計
④ 児童自身を映像に登場させて共感や親近感を演出する

 

◎ 学校教育と家庭教育、社会教育をつなぐ仕組み

02_天神崎02

通常、学校で習ったカリキュラムは復習や予習として生徒自身が自宅で行い、授業そのものの共有を父兄と行うことは決して多くありません。このプログラムストーリーの特徴として本授業で学んだ天神崎の価値や自然保護の意味を、生徒自身が自宅に帰ってから、インターネットを通じて親に説明し伝えることで本人の郷土愛醸成と理解の向上を狙う仕掛けを行いました。
ラーニングピラミッド論では、人に伝えてこそ記憶に大きく残る学習効果が高いと言われ、このプロジェクトはクラウドに上げた 映像教材を自宅のPCやタブレットでも視聴できる家庭教育補助教材という位置づけも評価が高かったのです。

03_天神崎03